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特別セミナー
FIDIC標準契約約款「国際融資機関版(2006年3月)」
−レッドブックMDB版の解説− 報告

国際活動委員会

 平成19年7月13日(金)に日本コンサルティング・エンジニア協会主催の特別セミナー「FIDIC標準契約約款「国際融資機関版(2006年3月)」−レッドブックMDB版の解説−、が潟Iリエンタルコンサルタンツ1F会議室にて開催された。以下にセミナーの状況を報告する。

概要

 日時:平成19年7月13日(金)13:30 〜17:00
 会場:潟Iリエンタルコンサルタンツ 本社1階 会議室
 参加人数:約100名

はじめに

 レッドブックMDB 版(正式名称: Conditions of Contract for Construction MDB Harmonised Edition)は、1999年にFIDICより出版された国際標準建設工事契約約款(レッドブック)を基に、世界銀行が主導してMDB(Multilateral Development Bank)の建設工事プロジェクト用に作成されたものである。

 第一版は2005年10月に出版され、翌年2006年3月に改訂版が出された。この改訂版でNew FIDIC(1999年版)とどのように変わったのかを、AJCE内の国際活動委員会CC(Contract of Construction)分科会で分析、検討を行なった。このCC分科会による分析、検討結果が今回のセミナーで発表された。
        
   開会の挨拶をする          講師の小西秀和
   廣谷彰彦AJCE会長         国際活動委員会CC分科会委員長


  韓国エンジニヤリング・コンサルタント協会の皆様とAJCE会員

セミナー報告

 セミナー参加者には、レッドブックMDB版(英文)と同解説資料、およびNew FIDIC(1999年版)との条文変更比較表が会場において配布された。これらの資料を基にCC分科会の小西分科会長がパワーポイントを使って解説を行なった。解説は、レッドブックMDB版の特徴をはじめ、1条〜20条までの条項のうち、改訂された箇所について行なわれた。これらの改訂点については、CC分科会で分析された改訂の背景などについても言及された。
 改訂された内容は主に、
  @New FIDIC(1999年版)では不明確であった事項に対して、
   より具体的な項目によっては目安となる数字を提示するなど)
   記載がなされていることによって権利・義務を明確化すること、
  A最近の社会情勢の変化に対応すること、
  BMDBの要求事項を盛り込むこと、
 である。
 また一方で、「リスクと責任」や「保険」、「クレーム、紛争及び仲裁」の項目で、もう少し明確にすべき箇所があることが解説の中で指摘された。小西分科会長の解説の後、質疑応答の時間が設けられた。質疑応答では、コンサルタント側や建設会社側からいくつかの質問・意見が出された。

おわりに

 今回のセミナーには当初予定の100名を超える参加応募があり、定員オーバーした後の申し込みに対してお断りをするほどの盛況ぶりで、レッドブックMDB版への関心の高さがうかがえた。またAJCEから招待した韓国エンジニアリング・コンサルタント協会(KENCA)からも10名がセミナーに参加した。参加いただいた方々を中心として今後KENCA内で更に議論を深めていく参考となれば幸いである。セミナー後にはKENCAとAJCEの親睦会が催され、お互いの情報を交換するなど交流を深めることが出来た。
 
 親睦会にて@                   親睦会にてA
 手前左:廣谷彰彦 AJCE会長
 手前右:Heang-Rea Cho KENCA会長
 

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