2007年 日豪交換研修 ヤングサミット報告
(株)日水コン 下水事業開発部
技術研修委員会幹事 秋永薫児
■日 時 2007年11月2日
13:30〜17:30
■参加者 研修生 6名 AJCE 23名
■場 所 潟Iリエンタルコンサルタンツ 会議室
■式次第 開会挨拶
研修報告
討議 および ラップアップ
トピック1:Human Resource and Capacity Building
トピック2:Living in multi-cultural world
−休憩−
FIDIC-YPFについて
討議は、テーブルを3つに分け、テーブルごとに約15分の討議後、各テーブルの代表(豪州研修生)がラップアップを行うという手順で進めました。議論は予想以上に活発で、15分では時間が足りなかったようです。ラップアップでは、ユニークな意見が出て、楽しい時間をすごせました。
トピックス1:Human Resource and Capacity Building
2国間の文化、習慣の違いを比較しながら、人材育成には何が重要であるのかについて討議した。
転職に関して、日本ではまだ低く、転職後の賃金が下がることが多いというのが阻害要因の1つになっているようだ。オーストラリアではキャリアアップ、より良い労働環境、高給、自分の技術力の向上のため転職する、という。また、豪州研修生からは、いくらキャリアを考えるにしても、転職を繰り返す人が多いことを指摘していた。逆に日本側から、最近転職は珍しくなくなったが、それでも見えない壁があることが持ち上がった。
さらに、年功序列システムが若手技術者にどう影響しているかの議論がされ、一般的に、日本では年長者がマネジメントを担うことが多いが、豪州では意欲や素質のある者は年齢に関係なく機会が与えられる、日本では年少者が高い地位に就いた場合に、コミュニケーション上難儀が生じる場合もあるなどの議論をした。豪州では工学系でも大学のカリキュラムでマネジメントに関する講義等があるという。
トピックス2:Living in multi-cultural world
グローバル化の進む中で、多文化の中での活動が要求されるという状況下で、いかに現地スタッフとコミュニケーションをとっていくのかについて議論した。
言語の異なる海外での仕事を進め方については、会議、発表を通じて、また図面を用いてコミュニケーションを図る事が海外業務を成功させる要因の1つである、異文化、異なる社会的価値観に対する理解とそれを受け入れる寛容さが必要である、根気が必要不可欠である、世界の共通語は数学である、といった意見が出た。さらに、言語力レベルよりも、相手を理解しようとする「Attitude」や、相手の文化を尊重しようとする「Respect」を持つことで、ボーダーレスなつながりが生まれるであろうとの結論に達した。これはビジネスのみならず個々のつながりにおいても同様であろう。
参加者からの感想
各研修者の研修内容発表は非常に興味深く、全ての研修者が様々な経験ができた。
日本での研修の様子を知り、彼らの評価を聞くことができ、次回の研修の糧とする良い機会であったと同時に、世知辛いビジネスから離れた世界でのこういう嬉しい話が必要だと思う。
3週間という短期間をより効果的なものにすることができた。
メンターや各社の考えがいろいろ違っていておもしろかった。
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