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セミナー・フォーラム参加報告

第3回世界水フォーラム(WWF3)参加報告

<AJCE各委員会報告>
 倫理委員会:ペダーセン会長との懇談会報告
倫理委員会委員長 中島光一氏

はじめに

去る3月19日(水)FIDICのペーダセン会長を迎え、AJCEに於ける各委員会の活動内容を説明した。倫理委員会では活動内容の説明に加えて、FIDICが行っている様々な活動のなかで、BIMS(Business Integrity Management System)およびQBS(Quality Based Selection)については密接な繋がりがあることよりこれらについての見解を述べると共に会長の意見を伺った。

活動概要説明

倫理委員会の主な活動として、1)倫理要綱の制定、2)倫理要綱の運用、3)名誉会員および会長賞受賞候補者の選考、などを行っていることを報告し、会長の理解のために倫理要綱の英訳文(非公式)を提供した。

活動内容および名誉会員や会長賞の選考基準などについては特に会長より言及はなかったが、倫理要綱について、英訳文の標題を「Ethics Guidelines」としたことについて、「Guideline」ではなく、英語としては「Code」を使用すべきであるとの指摘があった。これについては、AJCEとして議論の中で「規程」ではなく、「要綱」とした経緯もあることより「Guideline」と英訳したが、今後正式に英文の倫理要綱を作成する時に「Code」とするかどうかを検討することとする。

BIMSについて

BIMSとは公正管理システムのことであり、これは国際活動委員会や技術研修委員会などの他の委員会とも協議しながら進める必要があり、その遵守については社員のモラルに負うところが大きく不正防止に対する経営者の強い意志と基本的な社員教育の強化が重要であることなどを説明して、会長の賛同を得た。

QBSについて

QBSとは技術的内容にもとづくコンサルタントの選定方式のことである。わが国の公共工事に係わるコンサルタントの調達に関しては競争入札方式(CBS:Cost Based Selection)が採用される場合が多く、これがダンピングまがいの低価格入札や談合などの不正行為の要因となることなど、BIMSとも連動させて進める必要があることを説明した。

また、世界銀行やアジア開発銀行でQCBS(Quality & Cost Based Selection)の採用が進められていることについて、Costのウェイトをできるだけ小さくするように運動すべきであることを強調した。これに対しては会長より世界銀行やアジア開発銀行のかかる動きについては容認しているが、Costのウェイトは10%程度以下とし、最大でも20%以内とするよう申し入れているとのコメントがあった。

今回の報告会を通してFIDIC会長の人柄の一端に触れることができ大変有意義なひとときでありました。又、ご多忙な中を我々のために時間を割いていただいた会長並びにこのような場をアレンジしていただいたAJCEの事務局の皆様に大変感謝しておりますことを申し添えます。

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