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FIDIC Forum: Consultants as Professional and Business Partners株式会社オリエンタルコンサルタンツ 代表取締役社長 開会式に続いた朝のコーヒータイムの後に、共通セッションの第一弾として、IFI、コンサルタントそして施工者をそれぞれ代表する3人の講演があった。
1.世界銀行からの主張
社会基盤整備に係る視点からは、世銀の投資は減少傾向にある。IBRD/IDAによる経済開発・支援は岐路にさしかかっている。社会基盤整備とサービス提供の方法の見直しが必要との認識。 公共事業投資の減少分が、民間投資により補完される関係。PFI・PPPなどの手法が試行され、定着しつつある。民活は今後ともにシェアを伸ばすと思われる。 コンサルタントの活躍範囲が変化しつつある。契約形態にも顕れつつあり、これまでの事業執行とそれに関わるサービスのみから、マネジメント/維持管理に係る契約が増加している。今後ともに、より一層チャレンジして頂きたい。 運輸部門に限ると、世銀の関与は増加している。道路等のコンサルタントにとっては、チャンスが増えている。 他方、汚職防止等には厳しく対応している。不良/不適格業者の名前の公表なども既に実施した。1996年に汚職はガンだと宣告して以来、様々な機会に、世銀グループがより厳しく処することを明確にしてきている。 解析的な手法により、人口・収入・道路延長などと汚職との相関が見られる。世銀からの投資を増加させることも、解決手法のひとつと考えられる。 教育問題にも着目したい。次に示すアドレスにアクセスして、最近のトレンドに接して頂きたい。Engineer of 2020 National Academy of Engineering(www.nae.edu) 明日の技術者の姿と向上に向けて、全ての分野においてビジョンを打ち立てて頂きたい。 2.コンサルタントからの主張
米国における企業倒産の比率は、近年において若干低下しつつあるが、建設部門は、逆に増加しつつある。また、利益率も徐々に低下しつつあり、業界全体が新たな価値創造に向かおうとしている。 コンサルタントのサービスについて言えば、サービス内容が単純な形態からより複合化されており、パートナリング、PPP、PFI、アライアンスなど、さまざまな試行がなされている。複合化された事業は、品質を始めてとして、これまでの取り組みに比較して、さらなる多くの努力が必要である。しかし、メリットも多い。 (個々で、様々な指標を下に解説しているが、複雑であり、興味がある方は次に示すHPにアクセスして、確認下さい。www1.fidic.org/conference/2004/talks/) 変革の内容は、柔軟性、持続性、組織内持続性、対外誇示性など、さまざまな視点でその有効性を確認する。個人の満足・心身の健全性などの確認も必要となる。その様な総合的な視点から、変革の戦略、目的・配置、組織文化や業績などを評価軸として、変革に向けた準備行動の健全性を確認する。 組織全体がその様な変革に向けて、一体となって(ネットワーキングが)機能することも重要となる。 3.建設サイドからの主張
デンマークにおける建設業の現況についての説明があり、続いて、関係者間のこれまでの関係や、今後の展開などが展望された。 デンマークの建設・建築の歴史の中で、独立の建築家(設計家)が活躍を始めたのは、約100年前からと言われる。事業実施主体は一般に優秀な設計部を保有しており、全体的な事業実施を執り行う。計画・設計に係る専門家は、事業毎に、さまざまな相手と契約行為により関わりを持つ。 この様な環境において、事業実施主体はコンサルタントと時に共通の、あるいは対立する関係にあることもある。コンサルタントは様々な意見の対立にあっても、適切な設計、建設可能性の追求、品質確保、そして、経済的でなければならない。 当初契約において、以上に示した環境が確保出来たとしても、途中の設計変更による経済性の悪化、あるいは、報酬レベルの低下などが発生することがある。現在のデンマークでは利益が悪化しており、青年層の魅力的な環境の創造が大きな課題である。 一般的な事業実施環境において、コンサルタントは事業主体側に立つため、工事側と対立しやすい。しかし、今後はより多くのコミュニケーションを確立して、結果、事業のより良い成果に役立てたい。若いコンサルタント人材の育成も大きな課題であり、時として、若い設計成果のままでは、工事が出来ない場合が発生している。 数年以内に、建設市場はEU統合による影響により、大きく変化する見込みである。国内市場にのみ活躍していたが、より競争力を高めなければならない。コンサルタントと建設側との協調が望まれている。 近年において、その様な意向は現実の展開に結びつきつつある。 1.コンサルタント協会側から建設側に提案があり、1998年に協調に向けた話し合いがもたれた。 2.過去2年間には、パートナリングなどを通して、円滑な事業実施に向けたさまざまな試行が行われている。 PPPにも興味深い検討がなわれており、事業実施主体、裨益者、コンサルタント、建設側を巻きこんだ行動になりつつある。 建設者の評価が試行されている。特に公共建築物の工事に適用され、現時点では、期待した成果が上がりつつある。 LCAに付いても検討されており、品質、耐久性、維持管理の容易性、持続性、その他の視点から、評価している。 対立関係から、協調に向けた行動が成功しつつある。 |
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