■2006年若手技術者マネジメント研修プログラムが進行中 (Young professionals 2006 training programme gets underway)
18カ国からの30余名の参加者が2月の上旬にオンライン上で会合し、YPMTP2006年版をスタートさせた。会社はこの将来のリーダー達を喜んでサポートする。彼らはオンラインで約7ヶ月研修する。与えられる課題は、成長と利益のための戦略、コンサルタントサービスの市場開拓(マーケティング)、人材開発と企業の所有形態である。ケーススタディが行われ、多くの優れた経験を共有し、各参加者は得られた価値を会社や協会に持ち帰ることが出来る。FIDICもまた、こうして共通の専門知識を取得している。このプログラムは大会の終了とともに終わり、大会の趣旨を反映した特別なワークショップが行われる。
研修生の中にウガンダ から参加しているSara Senyondoがおり、新しく設立された”FIDIC歴代会長による将来的リーダー奨学金制度(FIDIC Past Presidents Future Leader Scholarship)”の最初の対象者となった。Saraは賞を貰って大変感激したようである。そしてこれによって若手技術者マネジメント研修に参加することができ、年次大会にも参加することが出来るようになった。この奨学金は開発途上国の会社を対象とし、そのマネージャー候補者に対して授与されるものである。彼らは、FIDICのプログラムによって提供される世界的な基準に触れることによって利益を得ることができるだろう。
■予定されている訪問や会合 (Forthcoming visits and meetings)
GAMA Annual Conference, Bagamoyo, Tanzania, 20 Apr- 5 May2006
FIDIC-ACEA Project Sustainability Management Workshops, Australia, 2-5 Apr 2006
FIDIC Adjudicators Assessment Workshop, UK, 27-29 Apr 2006
FIDIC-Cornerstone Contracts Workshop, Cairo, 25-26 Apr 2006
FIDIC-ECV Contracts Course, Bucharest, 10-11 May 2006
FIDIC-ECV Contracts Course, Zagreb, 25-26 May 2006
Les journees internationales de l'Ingenerie, Tunis
- Contracts Seminar, 7 Jun 2006
- SISE Salon Workshops, 8-9 Jun 2006
International Consulting Engineering Conference, Budapest, 24-27 Sep 2006
■契約約款 (Contracts)
銀行との協調によって作成された新しい建設契約約款(New bank harmonised Construction Contract)
多国間開発銀行(MDB)は、2005年5月に出された銀行融資プロジェクトに関するFIDIC建設契約約款のMDB協調版の初版のテストを行ってきた。その結果、銀行の必要とする事項を満たすためにさらなる追加や修正の要求がFIDICに対してなされた。そして全般にわたる協議により、FIDICとの同意に至り、2006年3月改訂版を出すこととなった。約款の汚職防止の節は、定義を合わせるために、各銀行の使用する用語の調整が行われた。そのため印刷版では、この節は各銀行が活用しやすいように別のページに置かれている。使用する場合に行うことは、関係しないページを切り離すことぐらいである。このような形で一般条項(General Conditions)における公正性(integrity)と誠実性(authenticity)を確保するようにしている。一般条項は主な土木事業もしくは同等の事業に対する各銀行の標準的入札書類に取り込まれる。一方、FIDICは正式かつ完全に定型化した一般条項を www.fidic.org/mdb からのダウンロードにより、確実に配布できるようにしている。特別条項(Particular Conditions)に関する様式を含む全約款の電子版はFIDIC書店から入手できる。そして第3者へ配布される場合に備えて、一般条項の真正を保つため厳密なアクセス保護をかけている。この契約約款協調版に関し、FIDICはFIDIC契約関連の研修コース、ワークショップ及びセミナーを数多く提供している。
■信頼の厚い相談役との別れ(FIDIC says farewell to a trusted adviser)
長い間FIDICのサポーターとして活躍してくれたJohn BowcockはFIDICの契約委員会と最後の会議を行うこととなった。会議の中で彼は、12年間にわたり様々な分野に貢献した。FIDIC-EC及びFIDIC会員を代表してEnrico Vink FIDIC事務局長から、貢献に対する認定証と記念額が授与された。Johnは多くのFIDIC活動について思慮深く、価値のあるアドバイスを行ってきた。そして1999年にFIDICの最高栄誉賞であるPrangey賞を与えられ、コンサルタント業務から引退した後も引き続いて貢献した。彼の見識は、すべてのFIDICの契約約款を見れば明らかである。委員会の作業部会は、浚渫契約約款を作成したところであり、その初版を2006年3月に発行した。委員会はFIDICで幅広く使用されている発注者・コンサルタント間の標準役務契約条件書(Client-Consultant Model Services Agreement、The White Book)を改訂するという難しい仕事に取り組んでいる。このWhite Bookは、共同企業体合意書(Joint Venture Agreement)や下請合意書(Sub-consultancy Agreement)も含んだ内容となる。そして、委員会の他の作業部会では、入札手順書(Tendering Procedures)の改訂作業や下請建設契約約款(Construction Contract subcontract)と新たな設計・施工・運用一括発注契約約款(Design-Build-Operate Contract)の策定作業を実施している。(一般条項は2006年9月のFIDIC大会にてドラフトが公表される予定。)
■解説(Representation)
スウェーデンが外に目を向けている(Sweden looks outside the box)
グローバル化された世界では新しい思考が求められ、それによって激烈な競争市場の中で先頭に立つことが出来る。スウェーデンの会員協会であるSTDは2005年後半にセミナーを開催し、機に応じて投資することが必要とする考え方へのパラダイムシフトについての情報交換を行った。プレゼンテーションや討議の中心議題は、市場の動きは業界を標準化しようとしたが技術革新やコミュニケーションが上手くいくと、コンサルタント会社に成功をもたらすことが出来るというものであった。我々はアイデアの世界に生きており、そしてコンサルティング・エンジニアリングとは結局アイデアを売るということだとSTDは言っている。セミナー終了後に会社間で繰り広げられた重要なネットワーキング(交流)の結果、そこで得られたアイデアがよい影響をもたらしつつあると示唆されたようである。今後の活動は、繁栄のための技術革新を可能とし、競争有利を作り上げるための創造性を如何に高めていくかについての方法論を明らかにする内容となるであろう。その中には“洗練された建築(Building Smart)”があり、それは建物を改善するためのモデリングに注目したものである。STDは創造性の指導者(creativity guru)であるRichard Floridaと協働してきている。彼は「如何に箱の外側(殻の外)のことを考えていくか(think outside the box)」というおもしろい観点でものを考える人物である。
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