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2004年 日豪交換研修報告

株式会社 日水コン 東京下水道事業部技術第二部設計第二課長
技術研修委員会YPF・YPEP分科会長 秋永薫児

総括報告

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ヤングサミット

最終日に開催されたヤングサミットでは、都丸AJCE会長の挨拶のあと、次のトピックスに基づいて、研修生によるプレゼンテーションが行われました。

  • Future view of young engineer
  • Bad points and disagreeable custom of Japanese firms
  • Considerable matters in situation of working together
  • Private life after work / holidays
  • Any things you are interested in or noticed, remarkable differences
  • Others which you want to explain or ask as discussion topics

プレゼンテーションの後、将来の業務への課題(Subject of Future Work)について、次のサブトピックスに基づいてディスカッションが行われ、活発な討論となりました。サブトピックスは、Back up system for Young Professionals (Actual and Expected condition)およびWhat we need for success of capacity building?であり、総括すると次のような意見交換が行われました。

  • 新人社員の教育の一環として日本への研修もメニューにある
  • 政府系のクライアントへの出向も研修として位置づけられている
  • オーストラリアでは転職が多いので、会社が社員教育に熱心でない事情がある
  • 大学へ戻って勉強し直して、更なる向上を目指すケースも多い
  • 会社は価値を認めれば投資するようである
  • コンファレンスなどにはシニアエンジニアが出かけるが、マーケティング的に利益が出るかの判断をしている。日本では比較的自由に希望者がいける風土がある。
  • On-Jobトレーニングが効果的であり、コンファレンスやセミナーは退屈で無駄になることが多い。
  • YPのイニシアチブが必要である。

最後にYPFのWeb Siteについての話題に移り、オーストラリアの協会で運用されているFuture-Netについて意見を聞きました。それによりますとFuture-Netは始まったばかりで、まだ登録して活用している人は少なく、改良を重ねている状況であるとのことでした。

そして、今年から動き出したFIDIC-YPFのNet-Discussion Forumについての意見を聞いたところ、

  • このようなNetのシステムでは核となるChampionが必要であり、その人が回りに伝達する役目を果たすことになる。
  • 何か意義あるものを見出さなければならない。
  • 持ち回りの担当で運営をするのが継続させていくのによいのではないか。
  • 他のコンサルタント協会とリンクされていると人と知り合う機会も多くなり、楽しい。
  • 新しい題目、情報に目を向けることが重要で、常に更新され続けなければ面白くない。

といった意見がオーストラリア、日本の両方の参加者から出されました。

ヤングサミットを討論形式中心にしたことにより、研修生と生の意見交換ができ、双方向の研修ができたと感じました。今後ビジネスチャンスにつながるネットワークが形成されていくことを期待します。

コメント

研修プログラムも回を重ね、参加する豪州研修生も日本に関する知識や情報を以前より多く入手してきているようですが、残念ながらモラルに反することや、ルールを守らない行為も一部に見られました。慣れが研修の意識を薄らげて、個人的な楽しみ中心にならないように目的や意義を再確認する時期に来ているのかもしれません。また、様々な方が研修生のお世話をするようになり、関係者の広がりは研修プログラムの影の目的ともいえますが、当初と比べて必ずしも英語が得意といえない人にとっては大変な苦労があったようです。豪州研修生が母国語である英語を日本人に対して早口でしゃべることに苛立ちを覚える人もあり、ホストファミリーとの間でも行き違いが生じたケースもありました。短期間の研修ですので、互いの理解を速やかに行えるような対応なども含めて、課題としてYPF/YPEP分科会でも議論していきたいと思います。

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