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2003年 FIDICフランスパリ大会

Plenary Debate-1
Maximaizing the Sustainability of Infrastructure Investment

国際活動委員会副委員長 宮本正史
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初日の午後の全体会議は、インフラ投資の継続性の極大化というテーマの下に、以下の4名のパネリストが登場し、それぞれが所属する機関での取り組み状況を発表した。

  • 司会:Bernard Tardieu Coyne & Belier 会長
  • パネリスト
    Suellen Lazarus IFC(国際金融公社、世銀グループ)
    Bao Xuding 中国国際エンジニアリング・コンサルタント会社 会長
    Pascale Sagnier AXA 副社長
    Bart Jan Krouwel オランダ Rabobank

パネリストの発表内容は以下の通り。

(1)Suellen Lazarus氏

IFCが最近導入した"エクエーター(赤道)原則"(Equator Principles)の説明を行った。エクエーター原則は、金融機関から開発プロジェクトへの融資に環境・社会配慮を組み込んだもので、画期的な方法である。この原則は融資額5千万ドル以上に適用され、環境・社会への影響度により、プロジェクトをA,B,Cの3つにランク分けする。Aは、環境や社会的影響の大きなもので、これらについては、環境アセスメントや環境管理計画が必要となる。場合によっては融資を中止することもある。Bは、それほど大きくはないが影響を生じるもので、これらについても環境アセスメントなどが必要となる。原則の適用例としては、インドネシアの紙パルプ工業、中国の三峡ダムなどがある。当初10の銀行で始まり、5銀行が加わり既に15銀行が関与している。IFCは中立的な立場で、包括的に関与しており、トレーニングも実施している。エクエーター原則に関する情報は、www:equator-principle.comから得られる。

(2)Bao Xuding氏

彼は、会社は過去20年間で6,000件以上、総額7,683億ドルに相当するプロジェクトを成功裏に実施してきており、持続性は中国コンサルタント協会のメインテーマであると高らかに述べた。これらには、道路建設、電信、環境保全・改善、貧困撲滅、水保全などのプロジェクトが含まれる。いくつかの大規模プロジェクトを例に挙げ、それらにおいて持続性をどのように考慮してきたかを説明する。

  • 三峡ダム
    電力開発、150万ha、1,500万人の流域の洪水調整、水力発電によるクリーン・エネルギー、下流の水質汚濁改善、水運に貢献するプロジェクトである。住民移転が最大の問題であったが、よりよい条件の居住地へ移転することで解決した。
  • 長江分水
    長江の水を3本の水路で水が不足している北京、天津等の北部へ導水する。これにより地下水の回復、水質汚濁の改善が図られる。
  • Quighai - Tibet鉄道
    世界で最も高所を走る鉄道。生態学的に敏感な湖や湿地を避けるルートを選定した。

持続性は人類共通のテーマである。また、中国はアジェンダ21を最初に採用した国の一つである。会社は、政府のインフラ・プロジェクトに環境保全の側面で寄与している。最後に、中国の経済発展は持続性とともに進む、と締めくくった。

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