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2002年 日豪交換研修報告

技術研修委員会第1分科会長 松田康治氏

総括2

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10月19日AJCE事務局で、受け入れ企業担当者と一緒に、研修生の簡単な歓迎パーティを開催したが、研修生全員が陽気で積極的で、企業担当者と和やかな歓談風景を目にして、この不安もどこかへ消え去った。研修期間は10月18日(日本着)から11月9日(日本発)までの約3週間で、研修期間中のAJCE行事として、10月25日に筑波への合同現場見学、11月2日から11月4日にかけての京都・奈良合同ツアーを実施した。京都・奈良では日本旅館へ泊まり、共同風呂や畳での雑魚寝、カラオケなど日本文化を大いに堪能したというのはYPEP2001に参加され、合同ツアーの引率者であった(株)建設技術研究所の鵤さんからの報告である。

11月8日には、日本工営の会議室をお借りして、「Young Summit」を開催し、研修成果や今後の研修制度に対する希望など、研修生、受入企業、AJCE関係者で忌憚無い意見交換を実施した。この紙上をお借りして、研修生から出された意見・感想を幾つかご紹介したい。

  • 1)日本では研究所を民間コンサルタント企業でも持っているが、オーストラリアでは研究は大学で行うため、民間コンサルタント企業が研究所を持つことは稀である。
  • 2)日本では殆どのコンサルタント業務が政府関係からの発注なので、オーストラリアほど業務内容および発注者の多様性が無い。このことはコンサルタント会社にとって政府機関との良好な関係の維持が将来より多くのプロジェクトを勝ち取るための必須条件となる。
  • 3)日本では女性のエンジニアが少なく、管理職の女性は特に少ない。子供ができた後、女性が職場に復帰することは一般的では無い。オーストラリアでは職場復帰は法律で保証されている。
  • 4)日本では年齢や実務経験などに基づく階層制度が、オーストラリアより重要視されている。
  • 5)日本でビジネス関係をつくる上で社交性は非常に重要で、信頼関係無くして、どんなビジネス活動もあり得ない。/li>
  • 6)日本の自然は美しく、この美しさが建築様式として古い建築物や寺院に反映されている。一方でこうした美しさが失われつつあり、それを止めることを願っている。
  • 7)3週間という研修期間は適当であった。これ以下なら貴重な現場見学や体験ができないだろうし、これ以上なら手持ち業務の関係から交換研修に参加できない。

この他、一般的によく言われる日本人は働き過ぎという点も指摘されていた。全体としては"研修内容も充実し、日本とオーストラリアの若手技術者の親睦も深まり、将来の日・豪共同活動へ繋がること期待する。"との評価であった。

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